インタビュー｜八代市鏡町の歯医者・歯科｜医療法人社団 中津留会 やまデンタルクリニック

患者さまとの対話を通し、納得していただいてから治療する方針

「痛いところから治療してほしい」「通院回数を少なくしたい」という方が少なくありません。しかし、私がお口を診察すると、ほかにも問題が起きていてそちらを先にしなければならないことがあります。そこで必要となるのが、対話です。その日はあえて治療をせずに、お口全体の状態や治療の必要性についてお話します。

一見、負担が大きいように思われるかもしれません。けれども、長い目で見たら、すぐにまた不具合が起きるよりもしっかりと治療しておいたほうが良いはずです。納得してくださった患者さまとは、その後も長いお付き合いとなっています。

ご説明は、言葉だけでなく、模型や実物をお見せしながら

お口の現状を知り、治療方法を選ぶには、視覚的な情報があったほうが分かりやすいと思います。模型や画像をお見せしながら話すことが多いですね。被せ物の材料などは、実物を見ていただくに越したことはありません。ジルコニアなど、実際の色味などを見ていただきながら、その特性をお伝えします。

末長く歯を残すため、まずは現状と予防の必要性を知ることから

実は、お口の中というものは、時間とともに悪化する方向に進んでいます。大事なのは、とにかく歯を残すことです。お口の健康維持は、悪化をどれだけ食い止められるか、そのための努力ができるかにかかっています。

つまり、予防や健康維持の取り組みは1回、2回で終わるものではなく、継続しなければならないということです。まずはお口の現状を知っていただき、どんな処置が必要でどれくらいの頻度での通院が必要かをご説明します。末長く、一緒に頑張りましょう。

治療の前に、痛みの「理由」を知っていただくようにします

かつては歯石取りで痛みを訴える方がよくいらっしゃったのですが、刺激が少なく痛みの出にくい機械を導入してからは、そうしたご不満が少なくなりました。

ただ、やはりどうしても痛みを避けられないケースはありますね。虫歯などで痛みがひどくなってから来院されると、麻酔が作用しにくいことがあります。そうした方には、なぜ痛いかと、それでも治療をする必要性についてお話します。納得していただいてから治療する方針で、無理強いはしません。

日常生活での痛みで、通院すれば改善できるものもあります。お年を召すとともに入れ歯が合わなくなること、作ったばかりの入れ歯には調整が必要なことをご存じでしょうか。どちらも、痛みを我慢せず、受診して調整を受けることをおすすめします。

矯正専任の歯科医師がいるので、ご年代を問わずに治療できます

お子さまの成長段階に合わせた矯正治療が可能ですし、大人の方の治療もできます。何歳でも、矯正に興味や意欲が出てきた時点で相談に来てくださってけっこうです。矯正を担当しているのは妻であり、同じ院内で私も一般的な歯科治療を行っていますから、分野を横断して連携できることもメリットですね。

矯正を希望される患者さまの多くは、初め、コンプレックスのために口元を隠しがちです。当院で治療を受けて、笑った口元を見せられるようになってほしいと思います。

患者さまが「あそこ良いよ」と誰かに話したくなる歯科医院が目標

基本的に、今までもこれからも、今の患者さまが気軽に足を運べる歯科医院でありたいと思います。地域に根差して診療して、「良いって聞いたから」という方が来てくださったら嬉しいですね。

そのうえで、近年感じているのは、入れ歯の重要性です。金具がないノンクラスプデンチャーの素材が改良され、壊れにくくなってから、患者さまからお喜びの声を伺うことが増えました。年月が経っても変色しづらいところも魅力です。ご年配の方が多い土地柄なので、ニーズに応えられる入れ歯を提供し、喜んでいただきたいと思います。